ゴールキーパーのミスは失点に直結する。
自分自身のミスがチームの勝ち負けに直結する。とんでもないプレッシャーだ。
そのプレッシャーを背負ってピッチに立つだけでも素晴らしい勇気だ。
その小さな身体でそれだけのプレッシャーを背負っている。
しかも、ゴールキーパーの専門的な練習も知識もなくだ。
戦場に裸で立っている状態で英雄になれるはずがない。
あなたの目の前にいる大人は指導者ではないかもしれない⁉︎
育成年代の試合に足を運ぶとよくあるシーンだ。
「おいキーパー!なんでそれが止められないんだよ!」
「キーパー!出ろよ!お前のボールだろ!」
言葉を発しているのは監督か、はたまたコーチか、、。
一回りも二回りも歳が離れている小さな子どもに対して浴びせられる怒鳴り声。
自分のミスで失点をしたゴールキーパーにさらに追い討ちをかけるのが大人だ。
私の感覚でいえば、その言葉を発してる大人は指導者ではない。
乱暴な言い方をすればそんなやつの言うことは気にしなくていいw
ゴールキーパーを理解している指導者はそんな言葉を口から出さない。
ゴールキーパーがミスをした際の心の中を知っているからだ。
心の中は後悔と責任感で渦巻いている。
ゴールキーパーがやってはいけない最も簡単で最大のミスとは⁉︎
私が考えるゴールキーパーとしてやってはいけない最大のミスはプレーしないことだ。
例えばシュートを見送って失点すること。
ゴールキーパーをやっている子も全く経験のない保護者でも分かるはずだ。
シュートを見送ったら100%失点する。
必ずだ。
ゴールの枠に飛んできたシュートを見送れば必ず失点する。
誰でも出来る最も簡単で最大のミスだ。
逆に私はそれ以外のミスはあまり怒らない。
怒る暇があれば改善策を考えるべきだ。
失点を経験しなければプロにはなれない⁉︎
私はゴールキーパーが上達するためには失点の経験値は避けては通れないと考えている。
むしろ様々なパターンの失点を経験するべきだ。
ここで1つ勘違いして欲しくないのは「失点して良い」という訳ではない。
失点は絶対にしたくない。シュートは見送らずダイビングする。
その気持ちと行動(プレー)した結果の失点に成長の秘訣がある。
ここで大きなポイントがある。
この失点を分析して改善策を組み立てられるかどうかだ。
同じ失点パターンをしないように策を考えることが重要だ。
ゴールキーパーの知識がないから怒る⁉︎
ゴールキーパーは専門性の高いポジションだ。
だから知識のないフィールドの指導者はゴールキーパーのミスに対して怒鳴るのだ。
日本代表戦など普段サッカーを見ない視聴者が選手のミスに対してツイッターなどのSNSで批判するのと似ている。
知識がないからそのミスがどれだけのミスか正しく判断できないのだ。
そして改善策も考えることが出来ないのでとりあえず怒るしかない。
ただ怒っているだけの指導者に理解して欲しいのは、人は誰しも怒られたくないということだ。
怒られればチャレンジするのさえ怖くなる。
「またミスしたら怒られる、、、」
心の中でつぶやいているかも知れない。
育成年代の小さなゴールキーパーたちにはミスを恐れずにどんどんチャレンジして欲しい。
ゴールキーパーがチャレンジしやすい環境を日本全国で作って欲しいと思う。
チャレンジしなければゴールキーパーの成長はない。
チームで解決できないなら外で環境を見つけるしかない
チームにGKコーチがいない。
専門的なGK練習が出来ない。
おそらくチームにGKコーチが来てくれる確率はかなり低いだろう。
でもゴールキーパーを上手くなりたい。
プロのゴールキーパーみたいに飛んでシュートを止めたい。
チームの大ピンチを救うヒーローになりたい。
そんな想いを小さなゴールキーパーたちは抱いているはずだ。
ゴールキーパーを専門的に学べる環境は探せばある。
まずは大人が「探す」という行動を起こしてみてはいかがだろうか。
小さなゴールキーパーたちを最も身近でサポートする人の行動が目の前の子どもの未来を明るくするかもしれない。