私は仕事の関係で1年中、地方含め小学生年代の大会を視察している。
人数だけで言えばトータルで5,000名を超える子どもたちのプレーを1年間で見ていることになる。
7月の毎週末は仕事で各地域の大会をスカウティングしていました。 サッカー関係で日本全国に足を運べるのは喜ばしいことだ。
地方の美味しいものを食べれるw
元日本代表/前園真聖さん主催の大会もスカウティング!
最初は東北各地域のチームや関東のチームなどが参加するハイレベルな小学生の大会を視察した。
選手とスタッフや保護者の方で1,000人以上が集まっている。
大会は関東から参加した埼玉のクラブチームの優勝で幕を閉じた。
次は静岡へ!
中学生年代の大会で東海・北信越地域の強豪クラブが多く参加していた。
最後は2週連続で鹿児島へ
元日本代表の前園真聖さんが主催する前園真聖杯を視察(前園さんとは3年連続で写真を撮らせて頂いたw)
子どもたちはもちろん
保護者の方々も写真やサインを求めて列が地元のスーパースターが大会を主催し実際に来てくれるのは嬉しいですよね!
2年前に一緒にスペインへ行った子たちもわざわざ会場に来て挨拶をしてくれたりもした。
あの頃に比べると大人っぽくなり、声変わりもして身長も伸びカッコよくなり成長を感じさせてくれた。(写真は撮り忘れましたw)
スカウトは何を観ているのか!?
全てのスカウトの方が私と同じ部分を観ているとは思わない。
あくまで私が何を観て、どの基準でセレクトするのか。
まず前提としてある程度の止める・蹴るが出来るというのが1つの条件になる。
サッカーというスポーツをする上でボールをしっかりと止める(コントロールオリエンタード)蹴るが出来なければ厳しい。
この部分に加えて個人としてどんな武器があるのかを観ている。
ドリブルであったりパスであったりディフェンスだったり、足が速いや背が高い、フィジカルが強いなども武器だ。
その武器を活かしてプレーできる選手はスカウトに観られる可能性が高いはずだ。
人によって評価の価値観は違う!
普段の所属チームの監督やコーチによる評価と我々スカウトマンの評価が異なることはよくある。
それもそのはず、観ているのが人なのでそれぞれに好みがあるのだから。
例えば、私の場合はGK出身なのでゴールキーパーに対する評価は厳しいかもしれない。
でも逆に言えば私が選ぶゴールキーパーの子たちは自信を持っても良いと思う!w
ゴールキーパーもフィールドの選手を観るときも僕が1番よく観る部分はボールを持っていない時(オフ・ザ・ボール)のプレーだ。
ゴールキーパーであればポジショニングやリスクマネジメントなど フィールドであればボールを受ける位置や身体の向きなど。
どちらも『観る』という部分が出来ていないと準備できないことだ。
しっかりと事前に周りを観ていてコントロールも完ぺき、でも筋力がなくパスが成功せず相手に奪われる。
これは私的には問題はない。
逆に事前に周りを観ていなくてコントロールが悪くボールを失ってしまう。
これは問題があると判断する。
私の場合はこういった事前の準備の部分を細かく観てスカウトをしている。
なのでゴールキーパーでも背が高くなくても選ぶ事はよくある。
日本サッカー協会(JFA)が行なっているトレーニングセンター(通称トレセン)のシステムだと背が低いゴールキーパーが選ばれる事はあまり多くはない気がするが、、、
数年後にどうなるかは誰にも分からない!
年間で多くの育成年代の選手たちを観ているが、その時に輝いていても将来全く名前を聞かない選手もいる。
逆に当時はパッとしなかった選手が数年後には世代別代表に入っているなんて事はよくある話だ。
育成年代で上手いか下手かはあまり当てにならない。
もちろん各世代別代表に呼ばれてステップアップを遂げる選手も稀にいるがその確率は非常に低い。
子どもの成長スピードは人それぞれでいつ化けるかは分からない。
そういった未知の可能性を秘めている子どもたちに刺激を与えるのがスカウトで優秀選手を選出する理由でもある。
そこには背が低くてもゴールキーパーとしてやっていけるんだよ!っていうメッセージも込めて選出するこもある。
もちろん基本的なゴールキーパーとしてのスキルがあることが最低条件だ。
実際に東北の大会では170cm以上のGKと130cmのGKを選出した。
数年後に身長がどうなっているかは分からない。
それに正しい理論を知っていればゴールを守れるという部分を伝えたいという思いもあった。
どんなゴールキーパーにもチャンスを与えたい。そういった気持ちは年々強くなっている。
海外経験は子ども自身がスイッチを入れる大きなチャンス!
今回のスカウトで選ばれた優秀選手たちには特待生として海外短期サッカー留学に参加する権利が与えられる。
実際に現地に渡り、プロ下部組織に練習参加をするプログラムだ。
私が小学生の時にはなかった事なのでシンプルに羨ましいw
海外でサッカーをしたり生活をしたり
現地の子たちと喋ったりする経験は大人になってからも刺激的だが、この多感な年代に行く事で何倍も大きな刺激になる。
海外の文化に触れて、現地の子とカタコトの外国語でコミニケーションをとってみたり食べ物を食べてみたり、人として視野が大きく広がる経験になる。
そしてサッカーの面では日本の何倍もの歴史を誇り、育成メソッドが確立されたサッカー強豪国で同年代の子たちと一緒にプレーをする。
世界トップクラスの選手たちと本気でサッカーが出来る貴重な時間を得られる。
バルサのカンテラで育ち
FC東京の育成を経てレアル・マドリードに移籍した久保建英選手
現在もレアルのカンテラで確実にステップアップを遂げている『ピピ』こと中井卓大くん
間違いなくこれからの日本サッカーを背負って立つ選手たちは育成年代で海外サッカーを経験している選手たちになる。
彼らの多くが日本から環境を変えて自分自身で『スイッチ』を入れることが出来た選手だ。
もちろん常に海外にいなくても日本で成長することも出来る。
しかし、自分自身の中に明確な基準を作る事が必要不可欠だ。
それが育成年代で海外を経験する事で世界基準を知れるのかどうかで大きく異なる部分になる。
全ての子どもたちが海外を経験すればプロサッカー選手になれるとは思わない。
しかし、人として海外を経験する事で変化は必ずある。
日本から飛び出してみることで新しい世界を知り、子どもたちの視野を大きく広げる手がかりになるはずだ。
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