【ロシアW杯 vs セネガル戦〜1失点目は本当に川島永嗣選手だけのミスなのか?】

Hola!三上です!

ロシアW杯グループリーグ第2試合

日本vsセネガル戦での日本代表GK川島永嗣選手のプレーに対して自分なりの考察をまとめました。(自分の考えが全員に正しいと理解されるとは思いません。違う意見・考えがあって当たり前です。)

またもやネット上で話題となってしまった川島選手の失点シーン。この場面に対しての自分なりの考察をまとめたいと思います。

まず川島選手のシュートに対してのパンチングミスがものすごい勢いでネットであーだこーだ言われましたが、こればっかりは川島選手自身もミスと認めています。

ここの議論はある程度出揃ってると思うので一旦置いといて、その前の状況を整理したいと思います。そもそも失点になる原因はその前からありますからね。

まずセネガルがボールを持ち日本の左サイドから攻めようとしたものの数的不利なのでキャンセルしDFラインを経由しサイドチェンジをしようとしたシーン

日本の守備が上手く機能したシーンですね。

突破させず後ろに戻させた。

守備ブロックの外に追い出した形ですが、その後の大迫選手のポジショニングがブロックから外れたため中を使われてしまいました。

ミス①

『FW大迫選手の守備のポジショニング』

ここがまず最初のミスのように感じます。

大きなミスというミスでは無いような気もしますが、ここが無ければとも思ってしまいます。ただサイドバックへのバックパスを狙っていたのは分かるので何とも言えませんね、、、
ただこれにより相手に素早くサイドチェンジが出来る選択肢を与えてしまいます。
もちろん大迫選手も必死に追いかけますが遅れてしまいプレスが間に合いません。

ここで日本代表の選手たち全員が逆サイドにベクトルが向かいます。

サイドに開いている選手に引っ張られ原口選手は出れず中盤のスライドが遅いため真ん中の1枚が気になり柴崎選手もセネガルCBのドリブル進入に対してプレッシャーをかけれない状況になります。

この時に次のミスが発生しています。

ミス②

『サイドチェンジをされた際の乾選手の守備のポジショニング』

セネガルCBがドリブル進入をしてサイドチェンジをするロングパスを蹴る前に日本のCB昌子選手が長友選手と乾選手に対して

「そっちサイド、裏のカバーしろ!」

という風に指を指しているシーンです。

乾選手は逆サイドにボールが行ったことから

ボールウォッチャーになってしまい

適切な守備のポジショニングを

取れなかったのではないかと思います。

理想は赤◯のポジショニングだったかなと思います。

ここであればロングパスの移動中に裏のカバーにも行けますし中盤への縦パスが入っても守備に加勢出来ます。何より裏のスペースに出た時に2対2の数的同数を作れます。

この位置に下がったらまた日本の左サイドを使われるだろ!と思うかも知れませんが、ゴールから遠い位置、守備ブロックの外を使われる分には怖く無いですよね。

どこがやられたら危ないのかは分かると思います。

結果的にロングパスに対して遅れた対応になります。

日本の左サイド深い位置に起点を作られ、そこから中を使われます。

この時の川島選手のポジショニングは正しいと思います。

前に出過ぎず、低すぎずしっかりとシュートコースをカバーしながらニアのクロスに対してもカット出来るポジショニングです。ニアに対してのマークもしっかりとコーチングしています。

問題はこの後だと思います。

中は行けないと相手が判断しサイドのフリーな選手にパスを出した後のポジショニングです。

ミス③

『川島選手のポジショニング』

ボールがゴールから遠くへ行きペナルティーエリア外まで行ったにも関わらずポジショニングが変わりませんでした。ニアを狙っていた選手も一旦下がっています。

この状況から自分的にはボールが移動する間にポジショニングを斜め右上方向に1〜2歩分(赤×の位置)移動するべきだったと考えます。

ニアサイドには長谷部選手がストーンとしてスペースを潰しています。

またパスを受けたセネガルの選手の距離からシュートされても赤×のポジションでも十分守れると思いますし、シュートコースには昌子選手が入っています。

何よりあの位置から確率的にはクロスの可能性が高いです。

右足で蹴ろうとしていることからゴールから遠ざかるように曲がるボールorストレート系の可能性が高いと想定出来ます。(あの状態でアウトサイドの強いボールを蹴られたとしてもシュートへの対応は出来ると思います。)

シュートに対応しながらより可能性の高いクロスボールを処理できる範囲を広げるために赤×にポジショニングを取ることが必要だったと思います。平均身長はセネガルの方がはるかに高いので手を使えるGKがクロスに対応できないと厳しいという考えもあります。

ポジショニングがニア過ぎたため、ふんわりとループ気味のクロスボールに対してもポイントが遠くチャレンジ出来ません。

原口選手がバックヘッドでクリアをした場所はゴールエリアの角付近です。手でプレー出来る事を考えるとクロスボールのキャッチングポイントは黄色のエリアだと考えられます。

クロスボールを入れられた時にゴールエリア内はGKのゾーンだと自分は思います。

赤×のポジショニングであればニアもファーサイドもゴールエリアまで守備範囲に出来たと考えます。

正しいポジショニングを取れていれば
戻りながら相手が背後から来ているかも分からない原口選手にバックヘッドでペナルティーエリア外までクリアさせるという不可能に近いチャレンジをさせる事なく、川島選手がクロスボールへ前向きにキャッチングやパンチングで大きくクリアするチャレンジが出来たと思います。

ちなみに原口選手がなぜバックヘッドをしたのかというと川島選手が手で前方を指しているからというのもありますが、平均身長で日本代表が下回る事を考えるとセットプレーはなるべく避けたいと川島選手も原口選手も考えていた結果だと思います。

その考えから積極的にコーナーキックに逃げるという選択肢が消えたと考えます。

ミス④

『原口選手のクリアミスと川島選手のコーチング』

あとはネット上で話題になりました。
シュートに対してのパンチングミスですね。

シュートを打たれる瞬間のポジショニングは正しいと思います。

難しいのはこの後ですね

マネがシュートに対して走り込み触りそうになる場面です。

たしかにGKの視野に入り迷う事もあると思います。

キャッチングを当たり前のようにしなければいけない範囲ですが触られコースが変わるかも知れないという予測が頭の中に出来ます。

ここで間違っては行けないのは弾くと決断したのは守るための選択肢としては正しいと思います。(キャッチングしに行ってファンブルしてもやれますからね、初戦のFKからの失点でのミスを考えると弾いてセーフティーになりたくなりますよね)
問題なのはその選択をしたのならなぜグーでパンチングしに行ったのかということです。

ミス⑤

『マネに触られてコースが変わるのかもしれないのにグーでパンチングをトライした事』

キャッチを選択しなかった事が問題ではなく、コースが変わるかもしれないと予測して確実に弾き守る事を選択したのなら、触られてコースが変わるかもしれないと考えると当てられる範囲の狭いグーでは無く、より広い範囲で触れるパー(キャッチングに近い形)の状態でチャレンジするべきだと思います。

グーで強く弾く事を意識したと思われますが、ゴール前は相手もいますが味方も多くいます。

強く弾いた結果味方に当たりオウンゴールになる可能性も非常に高いです。

この事を考えると中央よりも空いている横のスペースに弾いた方が良いと考えられます。(川島選手もそれは当たり前のように分かっていると思います。)

それをコントロールしやすいのはグーよりもパーで弾く事だと思います。

またパーなら最後の最後でキャッチングへの切り替えも可能です。(なかなか難しいですが、、)

グーでは無くパーで弾いた方が良いと思うポイントをまとめると

①パーの方が守れる範囲が広い
②グーのパンチングよりもパーの方が弾く位置をコントロールしやすい
③パーなら最後の最後でキャッチングに切り替えられる可能性が残る
※ちなみに強く弾きたいという点でもシュートの威力を考えればパー(手のひら)でも十分に弾けます。

この3つから弾くと割り切った判断は良いと思います。プレーの仕方、弾き方(パンチングの仕方)が問題だったと思います。

ただここまで書いたように、川島選手だけのミスではなく、フィールドの守備時のポジショニングのミスもあっての失点だと思います。

テレビでもネットでもこの失点シーンの多くがクロスを上げられて原口選手のクリアミスと川島選手のパンチングミスの部分の映像が多く見られるためここにフォーカスされますがこの前までに複数のミスが発生して失点に繋がっているということを理解しなければいけません。

ただ個人的に1番大きなミスは③だと思います。

あそこで川島選手が正しいポジショニングを取れていればフィールドのミスもカバー出来たかと思います。(ポジショニングの位置に関しては個人的な見解ですが、、、)

もし自分が試合に出ていてあの状況でその判断が出来るかと言われれば分かりませんが笑

そもそも同じ形、状況、条件が発生しないのがサッカーです。

似たような形は多く発生すると思いますが全く同じ状況が発生することは100%あり得ません。

なのでGKがコイツだったらという議論は無意味です。

これが中村だったら?東口だったら?ノイアーだったら?テア・シュテーゲン、ブッフォン、エデルソンだったら?

誰が守れたか守れなかったか分かるのでしょうか?

仮に本人たちが守れたと言ったって全く同じ状況に出くわせないのだから証明できませんよね〜

でも矛盾しているようですが、頭の中でノイアーやテア・シュテーゲン、エデルソンたちが全く同じ状況に出くわしても当たり前のようにキャッチしている絵が浮かぶのがやはりレベルの高さというかワールドクラスの名手だという事でしょうか。

日本のGKも将来そうなるように

大事なのは先人の成功・失敗から学ぶこと。

そして育成すること。成長すること。

子ども(選手)だけでなく大人(指導者)も

ちなみに次の試合でも川島選手を使うべきだとか絶対変えるべきだとかいう議論がありますが、、、(このミスの後1対1とか止めてますからね※ポジショニングはアレだったかもしれませんが)

自分は柏レイソルの中村航輔選手にチャンスを与えてほしいですね。(若いし次の事考えたらね)

理由は自分と年齢が近いし単純に実際対戦した事のあるGKだから笑(ユースの時に)

川島選手も東口選手も対戦したことないし生で見たことないので、、、

ちなみに川島選手の方が技術上だから起用すべきとかいう理由を述べている人がいますが

だから何?という話で、、、

南アフリカの時の川島選手に比べたら楢崎選手の方が技術は少し高かったと思います。

リオ五輪なら櫛引選手よりも中村選手の方が技術は高いと思います。(結果的に大会期間中にスタメンになりましたが)

そもそも年齢とともに技術面が高まるのは当たり前っちゃ当たり前の話で(経験値、反復回数が違いますから)

ただ今までの実績とかは置いといて、、、

その時調子が良いのか?とかも起用するかしないかの判断材料です。

まあ現実問題DFラインとの連携面等を考えたら川島選手変えられないでしょうね(アジア最終予選出てたの西川周作選手とかだし)

まあ何はともあれ誰がGKで出ても活躍してほしいし日本の勝利に貢献してほしいですね!

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